アウト・オブ・ディス・ワールド(Out of This World)の話


 お客さんは,見た手品の手順なんてうろ覚えなわけで,勝手に不思議な現象にしちゃって,助かることが多々あります。例えば,スポンジボールで,私とお客さんが1コずつ握りこんだ後,私の手の中のボールが,お客さんの手の中に飛行したりすると,「え〜っ,先に好きな方のボールを握ったのに!」と,そんなことできないよ,と言う様な事を,声高々に主張してくれちゃったりしてくれます。
 といいながら,手品をやるほうもやるほうで,あれだけ何度もやった手品を,しばらくやらないでいると,あっという間に手順を忘れてしまって,学生時代に教えてもらったトランプ手品なんかは,ほとんどできなくなってしまっています。唯一できるのは,本に手順がかかれているものぐらい。なぜなら,本を読み返せばいいから。こんなことなら,手順をメモするか,ビデオに撮っておけばよかったと,後悔しています。
 で,今日の話題は,また逆の話。アウト・オブ・ディス・ワールド(Out of This World)は,よく演じる手品のひとつですが*1,その最後の部分が,誰の(あるいは誰に聞いた)手法なのかが,思い出せません。ネタばれになるので詳細は書けませんが,図の部分です。この返し方を覚えたとき,なんてうまい方法なんだ,と感心し,てっきりこれが一般的な手法と思っていたのですが,今,手持ちの本を調べても*2,この返し方が書かれていません。確か,この手品は本で覚えたはずなので,すごい謎です。*3

*1:私が演じている手順は,松田道弘さんが「トランプ・マジック」の中で紹介しているものです。

*2:まあ,私の手持ちは少ないですが。

*3:ちなみに,私がマジックの世界に入ったのは,小学3年生のころ,叔父にアウト・オブ・ディス・ワールドを見せてもらったからです。その時の手順は,1組をセットするのもでしたが,かなり強引な手順です。紹介はいずれ。現在の私の導入手順は,お客さんにトランプをよく切ってもらった後に,ばらばらであることを確認。「私は裏から見てトランプの赤黒を見分けられます。」と言って,トップカードから順に10枚程度,赤黒をずばり当てます。その後「実は誰でもできるんですけどね。」と言って,アウト・オブ・ディス・ワールドに入っています。